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2020年7月9日
コラム
長野県内の知能犯罪の特徴的傾向についてご紹介します。
長野県警のHPに、「知能犯罪の特徴的傾向」についての統計資料が掲載されています。
「知能犯罪」には「詐欺」「横領」「背任」「偽造」「汚職」等が含まれます。
これによると平成22年から令和元年までの10年間における「認知件数」「検挙件数」「検挙人員」「検挙率」は下記のとおりです。
|
平成22年 |
平成23年 |
平成24年 |
平成25年 |
平成26年 |
平成27年 |
平成28年 |
平成29年 |
平成30年 |
令和元年 |
認知件数 |
528 |
511 |
529 |
637 |
743 |
701 |
567 |
589 |
506 |
429 |
検挙件数 |
343 |
306 |
425 |
317 |
407 |
318 |
228 |
269 |
272 |
229 |
検挙率 |
65.0% |
59.9% |
80.3% |
49.8% |
54.8% |
45.4% |
40.2% |
45.7% |
53.8% |
53.4% |
検挙人員 |
247 |
220 |
255 |
252 |
225 |
226 |
177 |
166 |
130 |
137 |
認知件数…警察において発生を認知した事件の数
検挙件数…警察で事件を送致・送付又は微罪処分にした件数
検挙人員…警察において検挙した被疑者の数
認知件数については、平成26年までは増加傾向にありましたが、平成29年以降は減少しており、令和元年はこの10年間で最少件数となりました。
検挙率については、平成24年の80.3%の数値がもっとも大きくなっており、以降は40~50%台を推移しています。
特殊詐欺とは、被害者とは対面することなく信頼させ、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪の総称です。
以下のような詐欺が含まれます。
これらの特殊詐欺の平成30年~令和元年における「認知件数」「被害額」「増減率」は、下記のとおりです。
区分 |
平成30年 |
令和元年 |
前年比 |
|||||
件数 |
被害額 |
件数 |
被害額 |
件数 |
増減率 |
被害額 |
増減率 |
|
オレオレ詐欺 |
57 |
108,701,050 (22,000,000) |
62 |
104,947,000 (49,087,000) |
+5 |
8.8% |
-3,754,050 (27,087,000) |
-3.5% 123.1% |
架空請求詐欺 |
67 |
250,538,561 (6,559,677) |
38 |
82,163,400 (2,431,000) |
-29 |
-43.3% |
-168,375,161 (-4,128,677) |
-67.2% -62.9% |
融資保証金詐欺 |
9 |
8,334,037 (0) |
6 |
6,996,599 (0) |
-3 |
-33.3% |
-1,337,438 (0) |
-16.0% 0.0% |
還付金等詐欺 |
5 |
2,997,079 (0) |
3 |
3,542,777 (0) |
-2 |
-40.0% |
545,698 (0) |
18.2% 0.0% |
金融商品等取引名目の詐欺 |
1 |
10,000,000 (0) |
3 |
28,800,000 (0) |
2 |
200.0% |
18,800,000 (0) |
188.0% 0.0% |
ギャンブル必勝法情報提供名目の詐欺 |
1 |
6,290,000 (0) |
|
|
-1 |
-100.0% |
-6,290,000 (0) |
-100.0% 0.0% |
異性との交際あっせん名目の詐欺 |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他 |
|
|
|
|
|
|
|
|
キャッシュカード詐欺盗 |
14 |
21,296,000 (21,296,000) |
13 |
11,421,000 (11,421,000) |
-1 |
-7.1% |
-9,875,000 (-9,875,000) |
-46.4% -46.4% |
合計 |
154 |
408,156,727 (49,855,677) |
125 |
237,870,776 (62,939,000) |
-29 |
-18.8% |
-170,285,951 (13,083,323) |
-41.7% 26.2% |
*金額欄のカッコ内は、被害品のキャッシュカードを使用され、口座から引き出された現金の額
傾向といたしましては、「オレオレ詐欺」と「架空請求詐欺」の2種類で、認知件数の80.0%を占めています。
また、上記の表からはわかりませんが、被害者は65歳以上の高齢者の方で73.6%を占めており、被害金額の平均は、1件につき約190万円とのことです。
他にも令和元年中のインターネット関連詐欺の認知件数は、79件となっており、前年と比べて24件減少しているとのことです。
次に、通貨偽造事件についてです。
令和元年中の偽造紙幣発見枚数は下記のとおり、38枚と前年と比べて28枚増加しています。10年間を通じて、高額紙幣である10,000円札の発見枚数がもっとも多くなっています。
|
平成22年 |
平成23年 |
平成24年 |
平成25年 |
平成26年 |
平成27年 |
平成28年 |
平成29年 |
平成30年 |
令和元年 |
10,000円 |
11 |
78 |
7 |
4 |
3 |
10 |
3 |
2 |
7 |
38 |
5,000円 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
8 |
0 |
1 |
0 |
0 |
2,000円 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,000円 |
6 |
2 |
1 |
4 |
0 |
1 |
1 |
1 |
3 |
0 |
合計 |
17 |
80 |
8 |
9 |
3 |
19 |
4 |
4 |
10 |
38 |
最後に政治的不正事件についてです。
長野県においては、以下のとおり3つの区分に分けられます。
検挙はいずれもなく、警告状況は表のとおりです。
①統一地方選挙(第19回統一地方選挙/長野県議会議員選挙(平成31年3月29日告示、4月7日投票)、市長・市議会議員選挙(平成31年4月14日告示、4月21日投票)、町村長・町村議会議員選挙(4月16日告示、4月21日投票))
②参議院議員通常選挙(第25回参議院議員通常選挙(令和元年7月4日公示、7月21日投票))
③一般地方選挙(岡谷市長選挙など首長選挙10(1市4町5村)および議員選挙4(3市1村)ならびに補欠選挙1(1村)の合計15選挙)
【表①】
文書掲示 |
文書頒布 |
その他 |
合計 |
||||
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
26 |
26 |
11 |
11 |
0 |
0 |
37 |
37 |
【表②】
文書掲示 |
文書頒布 |
その他 |
合計 |
||||
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
10 |
10 |
2 |
2 |
0 |
0 |
12 |
12 |
【表③】
文書掲示 |
文書頒布 |
その他 |
合計 |
||||
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
件数 |
人員 |
6 |
6 |
0 |
0 |
0 |
0 |
6 |
6 |
いずれにおいても、文書掲示の件数および人員がもっとも多くなっております。
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