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2020年7月16日
コラム

長野県内の薬物・銃器犯罪の特徴的傾向についてご紹介します。
長野県警のHPに、「薬物・銃器違反罪の特徴的傾向」についての統計資料が掲載されています。
令和元年中の覚醒剤事犯の検挙実績は、71件49人、押収量は約41.1gでした。
平成22年~令和元年における検挙件数・人員および押収量は下記のとおりです。
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 | 平成22年 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 
| 件数(件) | 53 | 64 | 72 | 96 | 96 | 74 | 75 | 75 | 57 | 71 | 
| 人員(人) | 41 | 55 | 50 | 66 | 65 | 58 | 53 | 55 | 47 | 49 | 
| 押収量(g) | 5.9 | 9.34 | 9.7 | 10.1 | 33.3 | 6.2 | 59.0 | 12.1 | 6.5 | 41.1 | 
いずれの項目も、この10年間において増減を繰り返しています。
令和元年の検挙人員の内訳は、下記のとおりです。
・約6割が再犯者
・男性39人(79.6%)、女性10人(20.4%)と男性が女性の約4倍
・年齢別では、30代から50代で全体の約80%を占めている
・職業別では、無職がもっとも多く、全体の約50%弱を占めている
・暴力団関係者の介入状況としては、検挙者49人中22人で、全体の約50%弱を占めている
・違反態様別では使用がもっとも多く、次に所持となっている
女性、少年(未成年)、外国人の検挙推移は、下記のとおりです。
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 | 平成22年 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 
| 女性(任) | 9 | 12 | 14 | 14 | 16 | 13 | 6 | 15 | 10 | 10 | 
| 少年(人) | 0 | 1 | 2 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 
| 外国人(人) | 8 | 5 | 5 | 1 | 5 | 8 | 4 | 3 | 1 | 4 | 
こちらについても、この10年間において増減を繰り返しています。
次に大麻事犯について、令和元年中の検挙実績は、19件11人、押収量は乾燥大麻が370.017g、大麻草が30本でした。
平成22年~令和元年における検挙件数・人員は下記のとおりです。
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 | 平成22年 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 
| 件数(件) | 5 | 17 | 25 | 16 | 24 | 24 | 16 | 24 | 34 | 19 | 
| 人員(人) | 3 | 15 | 23 | 8 | 14 | 16 | 16 | 19 | 23 | 11 | 
覚醒剤事犯同様、この10年間において増減を繰り返しています。
麻薬および向精神薬事犯について、令和元年中の検挙実績は、6件3人、薬物別の押収量は、LSDが2錠、MDMAが3錠、コカインが0.241gでした。
違反態様は、所持1件、使用2件、密輸2件でした。
なお、令和元年においてあへん事犯の検挙実績はありませんでした。
次に危険ドラッグ事犯について、令和元年中の検挙実績は1件でした。
平成26年~令和元年における検挙件数・人員は下記のとおりです。
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 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 
| 件数(件) | 4 | 4 | 6 | 1 | 0 | 1 | 
| 人員(人) | 5 | 4 | 6 | 1 | 0 | 0 | 
平成29年以降、0~1件で推移しています。
検挙人員の違反法令別内訳としては、下記のとおり「指定薬物に係る医薬品医療機器等法違反」および「麻向法違反」で約80%を占めています。
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 | 平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 
| 指定薬物に係る医薬品医療機器等法違反 | 1 | 0 | 3 | 2 | 1 | 0 | 1 | 
| 麻向法違反 | 0 | 1 | 1 | 4 | 0 | 0 | 0 | 
| 交通関係法令違反 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 
| その他法令違反 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 
次に毒物および劇物事犯についてですが、令和元年中の検挙実績はありませんでした。
平成22年~令和元年における検挙件数・人員は下記のとおりです。
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 | 平成22年 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 
| 件数(件) | 1 | 2 | 0 | 2 | 1 | 2 | 4 | 2 | 2 | 0 | 
| 人員(人) | 1 | 2 | 0 | 2 | 1 | 2 | 3 | 1 | 2 | 0 | 
最後に銃器対策についてです。
平成22年~令和元年における拳銃押収丁数・暴力団からの押収は下記のとおりです。
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 | 平成22年 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 
| 拳銃押収 丁数 | 3 | 3 | 2 | 8 | 11 | 7 | 4 | 8 | 9 | 8 | 
| 暴力団からの 押収 | 0 | 1 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 
過去10年の押収総数は63丁、うち暴力団からの押収総数は6丁でした。
令和元年の押収丁数は8丁、うち暴力団からの押収はありませんでした。
暴力団からの拳銃の押収については、この10年間において0~2丁で推移しています。
長野県内における拳銃発砲事件としては、令和元年末までの間においては、平成28年4月以降発生しておりません。
長野県のみならず全国的に押収丁数が減少傾向となっているため、広く国民から拳銃に関する情報を収集するため、平成20年5月から「拳銃110番報奨制度」が運用されています。
「拳銃110番報奨制度」の概要は、警察庁のHPによると、下記のとおりです。
幅広く拳銃その他の銃器等に関する情報の提供を受けるため、実名・匿名を問わず、事件の検挙に欠かせない情報の提供を受けた場合で、拳銃その他の銃器が押収され、かつ、被疑者の検挙に至ったときに、通報者に対して、個別の事案に応じて報奨金が支払われる仕組みです。
令和元年中、長野県においてはこの「拳銃110番報奨制度」による押収はありませんでした。
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