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2019年8月20日
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今年の夏は、長野県内でも暑い日が続いていますね。
8月に入って気温が高い日が続き、昨年と比較して熱中症による救急搬送者も倍増しています。
長野県の発表によると、本年8月5日から8月15日までの間で長野県内の熱中症による救急搬送者数は312人(速報値含む)にのぼったということです。
https://www.pref.nagano.lg.jp/hoken-shippei/happyou/0816nettyuusyou.html
この季節、気を付けたいのがスポーツ中の熱中症事故です。
もちろん、スポーツをする本人が注意することも必要ですが、スポーツを指導する側にも熱中症対策を講じる必要があり、それを怠った場合は、損害賠償責任等の法的責任が発生する可能性もあります。
過去には、部活動中に生徒が熱中症にかかり死亡した事故について、学校側の責任を認めた裁判例や、特定非営利活動法人が主催する水泳教室において生徒が熱中症にかかり、死亡した事故において、同教室の指導者に責任を認めた裁判例などがあります。
近年、全国的に酷暑が続く中、今や熱中症は死に至る危険もあることは広く知られています。
気温の高い日には、スポーツを指導する側にも、気温や体調にあわせて練習の中止や練習量・内容の調整をしたり、こまめに水分補給させる等の熱中症予防に努めるべき注意義務があるのです。
では、具体的にどこまでの対策をすればいいのでしょうか。
これについては、その日の気温や体調等にかんがみ、ケースバイケースで検討する必要がありますが、環境省の「熱中症予防情報サイト」や公益財団法人日本スポーツ協会の「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」等、国や地方自治体、各種団体が熱中症の具体的対策を示し、注意喚起をしていますので、これらが一つの参考になるでしょう。